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2017.11.12 Sunday

光行洋子展 Reproduce「再生」19日まで。

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    光行洋子展 Reproduce「再生」開催中です。みぞえ画廊福岡店では、2度目の個展となります。

    100号の新作3点をはじめ、油彩、ドローイング、版画などの作品が並びました。

     

     

    「崩壊と再生」と名付けられた大作は、平成29年7月の九州北部豪雨により川が氾濫し、流木と泥に埋もれた朝倉市の被害に衝撃を受けて制作されたものです。力強い筆致と鮮やかな色使いが鮮烈で、自然に対する畏怖の念のようなものが感じられます。

     

    左端)「崩壊と再生」

     

    突き当りに展示したF100号2点は、今年の猛暑に辟易しながらも、それがもたらす生命の営みに思いを馳せるもの。

     

     

    ドローイングはアクリルガッシュやクレヨンなどで描かれています。ビビットな色彩が、会場に軽快なリズムを与えています。

     

     

    光行洋子先生といえば、故郷の柳川のイメージから描かれた蒼のシリーズが有名ですが、本展ではそれに留まらずたくさんの色味が使われています。それについて、「身の回りの環境などが、けっこう絵に出るほうで」と朗らかに語る光行先生。しかし今日までの作風の変遷は、時代に即応した作品を描きたいと制作をつづけた姿勢の表れでした。

     

    光行洋子先生

     

    光行洋子先生は、1994年、53歳の時のニューヨーク研修を経て、そのまま活動の力点を同地に据え、無我夢中で作品発表を続けました。そして、2001年の個展の一週間後に同時多発テロが勃発。光行洋子先生は、peaceをテーマに作品を制作するなど、命の尊さを噛みしめる出来事の末、 “cosmic blue”シリーズ、別名蒼のシリーズを生み出しました。

    光行洋子先生は、福岡県柳川市のご出身で、生家は割堀に囲まれており物心つく頃には水と戯れて日が暮れるまで遊んでいたといいます。自身の生の原点に立ち返るかのような一連のシリーズは、故郷の自然から得たものを根底に制作してきた中でも、代表的なものになりました。

     

     

    生きた水が脈打つようだと、ニューヨークのアートシーンでも受け入れられていましたが、昨年画業50周年を迎えたことを区切りに、新たな画境へ踏み出す意を込めて、本展覧会タイトルは、「再生」と題されました。

     

    未発表の旧作から、一つのテーマを離れ今描きたいものを自然体で表現した最新作までを、一同にご覧いただけます。

     

    ぜひ足をお運びください。

    スタッフ

     

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