2020.09.16 Wednesday

【福岡店】「フォルム」柴田七美展 開催中です!9/27まで

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    「フォルム」柴田七美展、みぞえ画廊福岡店で開催中です!

     

     

    作品のすべてに人物が描かれていますが、それはほとんどがシルエットのように描かれています。でもよく見ると、絵の具の動きが生き生きと伝わってきます。なぜこんな描き方をするのでしょう?

     

    参考動画も是非ご覧ください!

     

    物心ついた時から画家になりたいと思いながら育った柴田七美さん。いざアーティストとして駆け出したときに「なぜそれを描くのか?」とコンセプトを強く求められる風潮を受け悩んだ時期もあったそうです。

    「逆に何でも良い」

    そう答えを出した末にたどり着いたのは、「絵を描くのが好き」という純粋な動機でした。

    描かれているのは、記憶を頼りに雑誌やインターネットから集めた写真などを分解し再構成することで作り上げた架空の人物。

    絵具の動きと、色と形という、絵画を構成する最低限の要素を決定するためだけのモチーフとして、あえて虚構の存在を描くことにしたのだそうです。

    この手法で描いた新作を2016年の個展「モンタージュ」で発表し注目され、翌年は絹谷幸二賞にもノミネートされました。
    過去のブログ記事はこちらです。

     

     

    故郷福岡では4年ぶり、2回目の個展となる本展でも、寄せつめたパーツを組み合わせて作り上げた架空の場面がモチーフとなっています。パーツの一つ一つは、過去に見た演劇や映画のワンシーン、本の挿絵などの記憶の断片をすくい上げたもの。

    今回はより形への意識が強くなった感覚があったために、展覧会タイトルは「フォルム」と題されています。

     

     

    ストーリー性のある作品を見ていると、やっぱり何が元になっているか気になってしまいますね。

    物事はあらゆる角度から捉えられるもの、自由に観て感じてくださった方からの感想が聞けるのも新鮮で楽しく受け止めているといいます。

    作品を見たお客様の反応は「もっとギトギトしているかと思っていた!」「絵の具の質感が所々ガラスみたいにつるんとして見えるけどどうやって描いているの?」など、絵具そのものにも視線が集まっています。

     

     

    よく見ると、同じ黒でも、絵具の柔らかさと硬質さが混在しているのが分かります。硬質な箇所はつるんとしていてガラス質のように見えますが、全て油絵具の性質を生かした質感によるものです。
     

    絵の具の性質を最大限に利用し、勢いと繊細さを持って徹底的に「どう描くか」にこだわる描き方。作家自身が、描くことは呼吸に似ていると捉えているように、絵具の動きとアーティストが筆を動かす動作は対であり、あるいは絵画とアーティストの対話と捉えることができるかもしれません。

    ぜひ会場で、その対話に参加してみてくださいね。

     

     

    柴田七美展は9/27までの開催となっており、その後東京店では10/10の開催を予定しております。

    展覧会の開催前日に受けた取材では、「みぞえ画廊東京店で開催される個展では、また新たに新作をたくさん描き下ろす予定です」と真っ直ぐな意気込みを語ってくださいました!

    是非ご覧ください!

     

    JUGEMテーマ:展覧

    2020.09.02 Wednesday

    【福岡店】 野見山暁治展―絵描きと絵の旅路―を開催中です

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      みなさまこの夏はいかがお過ごしでしょうか。

      9月に入った途端に蒸し暑い日が続いています。福岡には大型台風10号が近づいています。

      そんな中、みぞえ画廊 福岡店では「野見山暁治展―絵描きと絵の旅路―」を開催しております。

       

      きっかけは、とある野見山暁治コレクション。縁あって、私たちの元にやってきました。

       

       

       

       

       


      戦後間もない頃の作品からパリ時代を含む、1940年代から90年代迄の油彩、水彩約45点。そこには、絵描きの歩んできた道のりと、夢や希望がたくさん詰まっていたのです。今年100歳を迎える画家、野見山暁治が見てきた世界を心ゆくまでご覧ください。エッセイ・書籍から抜粋した氏の文章とともに作品をいくつかご紹介します。

       

      まずは、本展覧会で一番古い作品となるこちらの油彩画です。終戦から約1年後に描かれています。

       

       

      『関門海峡』
      油彩 1946年作 F10号

       

      「関門海峡を見下ろす丘の上で、ぼくは手にした美術雑誌を拡げ、黒く塗り込めた裸のカラー図版を見た。
      国が滅びて二、三年たつ。ろくに食べる物も、着る物もなく、絵具は容易に手に入らないのに、これからは文化国家。絵描きは絵を描くなり、気儘にやれと言われても、この先どうなるのか、だれにもわからぬ恐ろしさだった。どこを歩いても焼け野が原だ。こんな残骸をどう描けば風景として、明日につながるのか。」
      (麻生三郎−「ひとり」が描かれた頃 『異郷のひだまり』 生活の友社、2011年)

       

      1952〜64年の滞仏時代の素描や油彩も豊富に展示しています。1ヵ月かけて舟で日本からフランスへ渡ったのち、最初の1年は油彩を描かずパリやその近郊を見てまわっていたそうです。

       

       

       

      『ヴァンス』
      油彩 1954年 32.7 x 50.2 cm 

       

      パリとは太陽の輝きが違う。ニースの学生宿を根城にして、終日泳いだり寝転んだり、浜辺に倦きると近くの小高いヴァンスの街に出かけて、強い日差しの中をマチスの教会で贅沢な涼しさを味わった。
      ( 二年目の夏 『いつも今日  私の履歴書』 日本経済新聞社、2005年)

       

      そして、帰国する数年前に氏はパリのギメ東洋美術館で一枚の北宋画と出会います。

      その頃から描かれる線は、一見すると水墨画のようにも見えるとてもやわらかい筆に変化していきます。

       

       

       

       

      『樹』
      油彩 1963年 M40号

      岩とも山ともつかない大きなものにへばりついている樹々、水の流れ、いやなにか血管のような、葉脈のようなもの、西洋の風景が表現している具現性には乏しいが、それを超えて薄気味悪い、うごめくような命がある。
      自身、東洋人でありながら、いまいる地球の裏っかわにそんな国があることに初めて気づいた。
      (ミュゼ・ギメー 『いつも今日  私の履歴書』 日本経済新聞社、2005年)

       

       

      『オランダの風景』
      油彩 1963年 P15号

      見えるモノの正体を突きとめること。モノそれ自体は現実だが、その具体性というのが、ぼくにはよく分らない。それは仮装なのか、暗示なのか、あるいは現象として消えてゆく姿なのか。いずれにしてもぼくが描いているのは風景だ。
      (絵を描くこと 『野見山暁治作品集』 講談社、1994年)

       

       

       

      案内状に書かれた予告通り、8月22日の初日、野見山暁治先生が16時から画廊にいらっしゃるということで、テレビ局・新聞社の各メディアも取材に訪れていました。

       

       

      20代の頃に描いた油彩画と野見山暁治先生。今年で100歳になる氏の来訪に、画廊にはたくさんのお客様が駆けつけて下さいました。暑い中お越しいただいた皆様、本当にありがとうございます。

       

       

      お客様おひとりおひとりに丁寧に挨拶や写真撮影、サインに応じられて、その後の新聞各社のインタビューには疲れた顔ひとつ見せず、展示中の作品について、時代背景やその時の胸中を語られました。

       

       

       

      2階はリトグラフィ集「On y va (オニバ)」と「Ca et la(サエラ)」より数点を額装して展示しています。先生がリトグラフ工房に足しげく通い丹念に制作された、味わい深い版画作品を楽しんでいただけます。

       

      さらに、野見山暁治先生のエッセイやアトリエ日記の書籍も画廊にて販売中です!

       

       

      「ただ描いていたら歳月がたった。ぼくが歳月を踏みこえたわけではない。」

       

      作品集にはそんな言葉が記されています。

      本展覧会では画家 野見山暁治が駆け抜けた半生を、作品を通してたどっていただけると思います。会期終了後もコレクションはそのままみぞえ画廊にございますので、気になる作品があれば気軽にお問合せください。

      →野見山暁治展の作品を観る

       

       

      現在、福岡県立美術館では9月27日まで野見山暁治の水彩・素描の展覧会も開催されています。みぞえ画廊の展覧会の前後に合わせてご覧ください。

       

      さらに、福岡の街にはパブリックアートとして氏が手掛けたステンドグラス作品を見ることができます。近くを通りかかった際は足を止めてその存在感を体感してみてください。

       

      福岡空港「そらの港」

      博多駅「海の向こうから」

      飯塚市役所 「還ってくる日」

       

       

       

      飯塚市役所のエントランスロビーのステンドグラスの写真 (↑)と

      そのメイキングインタビューの動画 (↓)です。

       

       

      野見山暁治 (のみやま ぎょうじ)
      1920年福岡県生まれ。
      東京美術学校油画科卒。’52〜’64年滞仏。安井賞。’68〜’81年東京芸術大学奉職。芸術選奨文部大臣賞。福岡県文化賞。毎日芸術賞。文化功労者。’14年文化勲章。

       

      2020.07.20 Monday

      【福岡店】弓手研平展「土の声」

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        JUGEMテーマ:展覧会

        セミの鳴き声も日々大きくなり、ようやく夏らしい天気になってまいりました。

         

        みぞえ画廊福岡店では、7月11日より 弓手研平展「土の声」を開催しております。

        弓手研平氏の2年ぶりの個展とあって、初日から多くのお客様にお越しいただいております。

         

         

        「あらゆるものは、すべて土の上に在る」

        その考えのもと、すべての作品を土を描くことから始める作品は、完成までに1年以上もかかります。

        50層以上も絵具を重ねて描かれており、独特の色味、質感を生みだしています。

        毎回大人気の林檎の木モティーフや、アトリエにほど近い奈良・二上山の風景、親しみを持って描かれる百済観音・伎芸天の仏様。

         

        100号の大作から小品まで合わせて40点以上の作品を展示しております。

         

        また、ドローイング作品も16点、2階に展示しております。

        長い時間をかけて制作される油彩とは違い、ドローイングは現場の空気を大切にされるため、必ずその場で描き上げられます。

        ドローイングも土から描き始めるのですが、現地の土を絵具に混ぜることもあるそう。

        今回は今年3月に行かれたラオスの風景を中心に展示しております。

         

        また、今回はイベントも盛りだくさん!

         

        まずは、7月12日(日)に開催いたしましたライブドローイング。

         

         

        多くのお客様にご覧いただきながら、1時間ちょっとで描き上げた作品がこちら。

         

         

        先生のいろいろなテクニックを間近でご覧になられていたお客様から、感心や感嘆の声があがり、完成時には会場中が

        温かい拍手で包まれました。

         

        次に、7月19日(土)映画「かぞくわり」福岡市美術館 ミュージアムホールでの上映会です。

        弓手先生は、この映画でチーフプロデューサーと劇中画を担当されました。

        映画の中にもふんだんに先生の作品が出てきます。

        映画を見終わって感極まった来場者の方々が弓手先生と映画監督の塩崎祥平氏のサインを求めて長蛇の列となりました。

        このあたりのお話は弓手先生のブログに詳しく書かれていますので、どうぞご覧ください。

        http://blog.livedoor.jp/k_yunde/archives/2020-07-20.html

         

        見逃された方!まだチャンスがございます。

         

        映画「かぞくわり」 上映会スケジュール

         

        ◆7月25日(土)・7月26日(日)

        場所 みぞえ画廊 福岡店

        13:00〜 受付
        13:20〜15:30 映画上映
        15:40〜弓手アトリエ最新映像初公開&トーク 塩崎祥平監督×弓手研平
        映画の裏話や、塩崎監督が撮影・編集した弓手研平の制作過程の映像を初公開!

         

        ◆7月27日(月)

        場所 くまもと森都心プラザ プラザホール

        時間 受付 12:00〜

        開演 12:50〜

        終了 15:45

        ※みぞえ画廊にて前売り券販売中です。

         

        弓手先生のアトリエでの創作風景を塩崎監督が撮られたドキュメンタリー「えかきの思考」も上映予定です。

        その予告編がありますので、ぜひご覧くださいませ。

         

         

         

        弓手研平展「土の声」は、7月26日(日)までみぞえ画廊福岡店にて開催中です。

        ぜひお越しください。お待ちしております。

         


        会期中のみぞえ画廊は通常通り10:00〜18:00まで営業いたします。新型コロナウィルス感染拡大防止のため、定期的に換気をして画廊内の通気性を良くしております。また、ご来廊のお客様には入店時に以下のお願いをしております。

        1.マスク着用、手指消毒
        2.ご芳名帳へ氏名・ご住所等の記帳


        皆様に安心して展覧会をご覧いただけるように、ご理解とご協力の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

         

         

         

        2020.06.09 Tuesday

        【福岡店】八頭司昂展「ポートレート」を開催中です!

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          福岡は一気に暑くなり梅雨入りとなりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

           

          新型コロナウィルス感染抑制の兆しが少しづつ見えて来た今、私たちは福岡の文化を担うアートギャラリーとして、この疲弊した社会にフレッシュな空気を取り入れたいと思い立ちました。非常事態宣言が解けて最初の展覧会は、みぞえ画廊では初の個展となる新進気鋭のアーティスト・八頭司 昂(やとうじ たかし・29歳)の展覧会を開催することにしました。みぞえ画廊では過去の展覧会で最年少アーティストの個展となります。

           

           

          八頭司昂さんの魅力と言えば、その鮮やかな色彩と自在に画面を這いまわる線によって表現される斬新な作風です。人物・風景・植物・動物と言った身近なモチーフを分解し、線と色面で再構成された画面には、ポップアートの様な軽やかな描写と、近代絵画の様な重厚な筆致、抽象と具象が混在します。

           

           

          八頭司さんは現在、佐賀を拠点に活躍しています。
          22歳の時に田川市美術館主催の"英展"において大賞を最年少で受賞し、早くからアーティストとしての頭角を現していました。
          八頭司さんが絵を描く時はまず対象となるモチーフを観察・分解し、独自の視点で色彩と線を再構築するところから始まります。そして、それを実現するために画材の研究にも余念がないのです。

           

           

           


          "ポートレート"と題したこの展覧会については、アトリエで撮影したインタビュー動画をご覧ください。


          「これまで群像とか集合体を描くことが多く、そこに生まれるカオスや抽象性と具象性の間を行き来するところに興味を持って描いていました。今はもっと集中してひとつひとつを描きたい。作品を見比べて楽しんでもらえたら」と八頭司さん。

           

          それでは、人物のポートレートににフォーカスしてみましょう。

           

           

           

           

          この4枚は現役NBA選手のポートレートです。選手の紹介をすると…

           

          左からThomas Bryant(トーマス・ブライアント)、Bradley Beal(ブラッドリー・ビール)、Davis Bertans(ダービス・ベルターンス)、Jordan McRae(ジョーダン・マクレイ)。

           

          どの選手もワシントン・ウィザーズにゆかりのある(現役〜元在籍の選手など)4人だそうです。八頭司さん本人もバスケット少年だったそうで、好きな選手を独特な色面とレイアウトで描いているのが伝わります。これらの人物画からは実と虚、個と集を思わせる大胆な画面構成、細部はまるで細胞のひとつひとつが這う様に冷静かつ微細に描き込まれています。

           

           

          ちなみに、このブラッドリー・ビール選手はファンからは"Big Panda"と呼ばれていて、大食漢でパンダのようにたくさんものを食べる様子をみて名づけられたそうですよ。ご本人も気に入っており、パンダのアクセサリーをつけているとか…。ワシントン・ウィザーズ所属のエースです。

           

           

          この大胆に顔面が切り抜かれているラトビア出身のダービス・ベルターンス選手のニックネームはRatvian Laser。レーザー光線のように外から打つ3Pシュートがよく入るためそう名付けられたそうです。そして"シュートが吸い込まれるように入る"のをイメージしてこのような構図で描いたそうです。(へ〜!とうなずいてしまいました。)

           

           

          土日の在廊日には、横5mに及ぶパネル達にライブペインティングをして公開制作に挑んでいます。ご本人のアトリエからいつも愛用している道具や椅子、画材を一式持ってきてもらいました。

           

           

           

          塗りたての油絵具は独特の光沢感と匂いがあります。

           

          描いているのは名もなき樹木たち。「木の絵を見て"ここに生えているこの木"という様に比較対象を彷彿とさせることがあまりないと思います。比較せずに表現だけに集中できること、そして抽象的な表現や色彩を入れても違和感がないから今は木を描いています。」とのこと。

           

          対象の稜線を追うような独特の筆致が印象的です。一見個性的な油彩の作品でもその確かな描写力が生かされています。

           

          毎回の制作状況を動画にまとめているので、こちらもぜひご覧ください↓

           

           

          ※この続きは、YouTubeのみぞえ画廊チャンネルからチェックができます!


          また、2016年作の横8mにも及ぶ絵画「This is what I believe in」には、あえてアーティストが加筆し作品を"今の時代"に塗り替えていく工程もご覧いただけます。この作品は画廊の壁1枚には収まらなかったので、今回はL字で展示するに至りました。

           

           

          リペイントの様子はこちら↓

           


          加筆について、本人はこのようにコメントしています。

           

          「この作品はいろんな場所で展示をし、加筆しています。その大きさゆえか、自分自身で描いたもののはずなのにコントロールが効かず、いつまでもどこか描かねばならない気持ちになります。作品はどこかで区切りをつけ、完結するものだという認識を改めさせられたのです。作品の完結は私が決めなければいけません。そして時間が経つごとに自身の絵に対する認識やそれに伴う描き方は変わります。そういった変化を受け止めてもらえる作品だと思い、今回リペイントするに至りました。」

           

          子どもから大人まで、この絵を見て「これは〇〇ですか?」「人の顔?」「動物?」と沢山のご質問をいただきますが「その人が見えるように見てもらって大丈夫です。観る側のフィルターを通すことで作品は完成しますから。」と八頭司さんは言います。

           

           

          とあるお客様を後ろからパシャリ。お召しになっているシャツにご注目ください!アパレルブランド"FUJITO"では、八頭司さんが描いたツツジの絵がプリントされたオリジナルシャツを展開しているそうです。ミリタリーシャツの男らしさの中に可憐な一輪の花が目を奪います。

          →FSB Utility Shirt Takashi Yatoji ver. 詳しくはこちら

           

           

          次はドローイング作品にフォーカスしてみましょう!

          八頭司昂さんの描くドローイングは非常に繊細で独特な線によって構成されます。

           


           

           

          お気付きですか?

          これからを元に、色をつけてペイントをした作品がライブペインティングをしているパネル達なのです。

           

          ↓↓↓↓

           

           

          …わかりましたか?

           

          「同じモチーフで表現方法が違うのを見比べるとより面白いと思ってそうしました。」と制作途中のパネルを観ながら八頭司さんは語ります。

           

          ※ちなみに写真下側にあるスツールのカバーは八頭司さんのお母様のお手製パッチワークだそうです。そのパッチワークグループのご友人も多数ご来廊いただきました。

           

          ありがたいことに会期中は、西日本新聞、毎日新聞、読売新聞、佐賀新聞の4紙で掲載されて、

          地元のTNC局からはテレビ取材を受け、福岡のローカルニュースとして放映していただきました。

          メディア関係者みなさま、取材をしていただいてありがとうございました。

           

           

           

          まさに郷土が期待する新進気鋭のアーティストと言える、八頭司昂さんの個展「ポートレート」は6月14日(日)まで、みぞえ画廊 福岡店で開催中です!ライブペインティングも完成に向けて、13(土)、14(日)でアーティストが在廊し公開制作に挑みます。皆さまのご来廊をぜひお待ちしております。

           

           

          八頭司昂 (やとうじ たかし)
          1990年愛知県生まれ。2015年 佐賀大学大学院教育学研究科教科教育専攻美術教育専修 修了。'12年 第62回佐賀県美術展覧会 佐賀県知事賞 受賞。’13年 第22回英展〜人物・風俗〜 大賞 受賞、第63回佐賀県美術展覧会 佐賀商工会議所連合会賞 受賞、第1回YWCA(山梨ワイン&アートオークション)入選、第22回MCAGP(三菱商事アート・ゲート・プログラム)入選、2013年度MCAGP奨学生。’19年 大川市立清力美術館にて個展。

           

          会期中のみぞえ画廊は通常通り10:00〜18:00まで営業いたします。新型コロナウィルス感染拡大防止のため、定期的に換気をして画廊内の通気性を良くしております。また、ご来廊のお客様には入店時に以下のお願いをしております。

          1.マスク着用、手指消毒
          2.ご芳名帳へ氏名・ご住所等の記帳


          皆様に安心して展覧会をご覧いただけるように、ご理解とご協力の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

           


           

          JUGEMテーマ:展覧会

          JUGEMテーマ:美術鑑賞

          2020.05.16 Saturday

          VOLTA NEW YORK 2020に出展しました!(2)

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            VOLTA2020出展レポート第2弾になります。

            今回は『ホイットニー美術館』についてお話したいと思います。

             

            ニューヨーク滞在2日目、みぞえ一行はハドソン川にほど近いホイットニー美術館を訪れました。

            現在開催中の、"VIDA AMERICANA: Mexican Muralists remake American Art, 1920-1950"(アメリカにおけるメキシコ壁画運動と美術)という展覧会に、みぞえ画廊の作品を1点展示いただいております。

             

            メキシコ壁画運動とは、20世紀前半に巻き起こったアートムーブメントの一つです。

            当時、第一次世界大戦の勃発や大恐慌の到来など世界は激動の時代を迎えており、メキシコでも民主化に向けた革命がおこりました。市民(先住民)に目を向けたメキシコ独自のアートスタイルが産声を上げ、そこから多くの壁画が制作されるようになります。そしてこの運動は当時のアメリカにも大きなうねりとなって押し寄せました。

            この展覧会では、当時の運動を主導したメキシコ壁画アーティスト達の作品をはじめ、その影響を受けたアメリカ人アーティスト達の作品が多く展示されており、アメリカ芸術の発展と歴史的背景のつながりを紐解くような見ごたえのある内容となっています。

             

             

            広々とした館内をめぐること数十分...。

            発見しました。ここにいました。

            メキシコ壁画運動を支えた日本人アーティストがひとり。それが野田英夫(1908-1939)です。彼はこの運動の先導者であるディエゴ・リベラ(1886-1957)の助手として活躍しました。

             

            こちらが貸出中の作品、野田英夫の『スコッツボロボーイズ』です。

            (1933年作 グワッシュ 290x416mm)

             

            これは1931年にアラバマ州で起きた、黒人少年9人が白人女性2人を暴行したとして逮捕された冤罪事件を題材としています。この事件は当時のアメリカの人種差別問題を反映した事件として世論を騒がせました。野田英夫はこの作品を通して、日系画家として迫害と排斥にさらされてきた自らの境遇に黒人少年たちを重ね、アメリカ社会を痛切に批判しました。

             

            左手に描かれているこの人物が、この事件の主犯格の少年であるとされています。

            険しい表情ですが、決して屈しないという何か強い意志のようなものを感じます。

             

             

            今回は休館日にも関わらず、日本から来た私達のために特別に案内していただきました。

            みぞえのコレクション作品が海を渡り、歴史を伝える展覧会の一員として展示されているのを目の当たりにし、心なしか誇らしい気持ちになりました。無事に戻ってきてくれることを願うばかりです。

            このような有難い機会を与えてくださったホイットニー美術館の方々に感謝です。

            2020.05.01 Friday

            【福岡店】春の版画市開催中です!〜くつろぎのアート生活をはじめよう〜

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              #家で過ごそう

              その呼びかけも新たな日常と化してまいりました、いかがお過ごしでしょうか。

              イベント中止や延期の知らせが続き、不自由さを感じる毎日にため息が出ますね。

              しかし、こんな時だからこそ、家族との時間をゆっくり過ごしたり、自分を見つめなおす豊かな時間にできたら、この逆境が大きな転換点になるかもしれません。

               

              そこでみぞえ画廊福岡店では、ゴールデーンウィーク期間限定企画として「春の版画市」開催する運びとなりました。

              インターネットやSNSを駆使して、ご自宅でも、作品の鑑賞と購入をお楽しみいただけるようにいたしました。

              今こそ、アートのある生活をはじめましょう。

               

              現代作家から西洋の巨匠まで、幅広い版画作品約70点を、特別価格にて展示販売しております。

              耳慣れない作家でも、実は海外で高く評価されていたりと、驚くべき掘り出し物が多数!

               

               

               

              「虹のアーティスト」として内外で評価をされ続ける、靉嘔のコーナーも人気です。

              どの作品もスペシャルプライスです。

               

               

              本展公開からすぐに、お電話で売約が決まり始めました。

              家の中に長くいると、ふと絵を飾ってみたくなりますね。

              #家で楽しもう

              そんな毎日を彩れましたら、幸いです。

              ぜひみぞえ画廊WEBサイトをご覧ください♪

               

              〈出品作家〉
              ジョアン・ミロ/サルバドール・ダリ / レオナール・フジタ / マルク・シャガール/ ジョルジュ・ルオー / マックス・エルンスト / モーリス・ド・ヴラマンク / ラウル・デュフィ/ トゥールーズ=ロートレック / フェルナン・レジェ / サム・フランシス / ピエール・アレシンスキー / ベン・シャーン / ジョエル・シャピロ / アントニ・クラーベ / アントニ・タピエス /ジャン・ピエール・カシニョール / ポール・アイズピリ / ベルナール・カトラン / ポール・ギアマン / ジャック・デペルト / ジャン・カルズー

              猪熊 弦一郎 / 野見山 暁治 / 靉嘔 / 加納 光於 / 三尾 公三 /三岸 節子 / 小磯 良平 / 東郷青児 / 脇田 和 / 平野 遼 / 柳原 義達 / 絹谷 幸二 / 小杉 小二郎 / 船坂 芳助 / 野中 ユリ、 他 現代作家

               

              会期中のみぞえ画廊は新型コロナウィルス感染拡大防止のため、定期的に換気をして画廊内の通気性を良くしております。また、ご来廊のお客様には入店時に以下のお願いをしております。

              1.マスク着用、手指消毒
              2.ご芳名帳へ氏名・ご住所等の記帳

              皆様に安心して展覧会をご覧いただけるように、ご理解とご協力の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

               

              JUGEMテーマ:美術鑑賞

              JUGEMテーマ:展覧会

               

              2020.04.04 Saturday

              【福岡店】望月菊磨展〜過去と現在〜開催中です

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                桜も満開になり、いよいよ春本番の季節となりました。

                皆様、いかがお過ごしでしょうか。

                 

                みぞえ画廊福岡店では、4月12日(日)まで、「望月菊磨展〜過去と現在〜」を開催中です。

                 

                 

                1945年福岡県生まれの氏は、現在も神奈川県大磯のアトリエで精力的に新たな作品に取り組まれています。

                大きく分けて「換気装置シリーズ」「破壊シリーズ」「メタルドローイングシリーズ」があり、みぞえ画廊の過去のブログでも詳しくご紹介しております。

                今回は「過去と現在(いま)」と題し、1971年東京芸術大学大学院修了制作作品の「META SHOCK」から、

                最新作の喚起装置シリーズ「輝・環」を含む約50点を展示し、氏の半世紀にわたる創作活動の軌跡をご覧いただけます。

                 

                 

                「META SHOCK」 1971年 真鍮・鉄

                東京芸術大学大学院修了制作作品。当時の毎日新聞の美術記者によって名付けられた「破壊シリーズ」第一作

                サロン・ド・プランタン賞受賞

                東京国立近代美術館、カリフォルニア大学付属美術館などで巡回展示

                氏が現代美術の世界に進んだ、記念碑的作品。

                 

                 

                喚起装置「輝・環」 2020年 真鍮

                氏の最新作。ざらつき、マットな土台部分から、光り輝くリングが出現しているような神秘性を感じる作品。

                 

                 

                「幻のタモリカップ」 2015年 真鍮・金箔

                「日本一楽しいヨットレース」をテーマにした、タモリさん企画のヨットレース「タモリカップ」(2009年〜2018年)

                そのトロフィーも氏が手掛けていました。2015年大会が諸般の事情により中止になり、氏の手元に残された作品です。

                 

                そのほか、人気の「メタルドローイング」シリーズや、小さな立体作品の「思うままに」シリーズなどもございます。

                 

                 

                また、今回の展示はご友人でもある詩人の橋本明氏の詩や俳句とコラボレーションし、より一層深く望月菊磨の世界観に

                浸っていただけると思います。

                 

                 

                このような時節柄ではございますが、ぜひ足をお運びいただき、ご高覧いただければと思います。

                2020.03.14 Saturday

                VOLTA NEW YORK 2020に出展しました!(1)

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                  JUGEMテーマ:展覧会

                   

                  Good to see you, New York!!

                  福岡でのオープンから11年。東京でのオープンから7年...。

                  この度、みぞえ画廊がニューヨークに初上陸を果たしました!

                   

                  【VOLTA】

                  3月5日(木)〜3月8日(日)の5日間、【VOLTA NEW YORK 2020】に出展いたしました。

                  2008年よりスタートしたこのVOLTAはコンテンポラリーアートを主軸としたアートフェアで、毎年世界各国から個性豊かなギャラリーが顔を並べます。今回は、53のギャラリーが会場に集結しました。https://ny.voltashow.com/about/

                   

                  【会 場】

                   

                  会場はハドソン川にほど近い「Metropolitan West」。​

                  ハドソン川沿いは美術館や観光施設が点在するほか公園が多く整備されており、市民の憩いの場としても親しまれています。写真2枚目は「イントレピッド海上航空宇宙博物館」。少々見えにくいですが、実際に使用されていた航空母艦をそのまま博物館にしています。さすがニューヨーク...!なんというスケール...。

                   

                   

                  みぞえ画廊のブースは#2.13。会場2階の中央あたりのスペースでした。

                   

                  ブース間の距離が近く、ギャラリー同士でも盛んにコミュニケーションがとられていた印象です。

                  会場に来ていたアーティストの方たちも自由にブースを行き来していました。

                  みぞえの正面ブースはトルコ・イスタンブールからのギャラリーで、気の良い中年男性とスタイリッシュな若い女性の二人組。おふたりともギャラリストでしたが、会期中ダンスミュージックを流し始めたりと、なんとも気さくで自由な方々でした。成程こういうフレキシブルさがあってもよいのかと、筆者は人知れずグローバルな刺激を受けておりました。

                   

                   

                  【作 家 紹 介】

                  みぞえ画廊からは日本人ならではの美意識が息づく2名のアーティストの作品を展示しました。

                   

                  ◆奥山民枝

                   

                   

                  一人目は、あらゆるエネルギーを内包する壮大なコンセプトを持つ女性アーティスト、奥山民枝。

                  今回展示したのは太陽と雲をモチーフとした作品。どこまでも引き込まれるようなその画面に、自然の神秘と“いのち”を見つめ続ける氏ならではの感性と技術が見事に結晶しています。慈しみと愛情にあふれながら、どこかミステリアスな雰囲気をまとう作品から目が離せません。

                   

                  奥山民枝の太陽の作品は、ある見方をすると不思議な現象を体験できます。

                  それは太陽の中心部分を集中して見続けると、輪郭がぼやけていき画面が一色になっていくというもの。

                  体験されたお客様は、

                  「き、消えた!」

                  「これはどういうことなの??」

                  などと、ナイスなリアクションをたくさんしてくださいました。

                  ご友人を連れて戻ってこられる方や、中には “Transforming Art”(変容する芸術)と素敵な表現をしてくださった方も。

                   

                   

                  ◆弓手研平

                   

                   

                  2人目は、アジアに根付く文化を掘り下げ独自の技法で描く、弓手研平。

                  氏は人の営みをとらえるべく、我々が当たり前に踏みしめている「土」という存在にフォーカスを当て作品を描きます。1年掛けて50層以上も絵の具が塗り重ねられたその作品には、力強さと親しみやすさが共存する二つとない世界観が息づいています。
                   

                  作品を前にして、のぞき込むようにじっと目を凝らされる方が続出しました。

                  何層にも塗り重ねられた油絵具のマチエールを見て、「これは本当に油絵具だけなのか?」と驚かれる方もたくさん。

                  重厚感のある額との関連性を問われるお客様もいらっしゃいました。

                  氏の代表的なモチーフになりつつある林檎の木の作品に対し、平和や安らぎを感じるといったコメントが多いことも印象的でした。

                   

                   

                  コロナウイルスの懸念もあり、アジア人に対する偏見など国内外でネガティブなニュースが多く飛び交っていましたが、現地ニューヨークでは全くそんなことはありませんでした。VOLTA運営スタッフをはじめ、出展ギャラリーやお客様にも温かく迎えられ、VOLTA NEW YORK 2020は幕開けとなりました。当初の半分の人数(3名)で乗り込んだニューヨーク!もはや運命共同体でした。次回は会場の様子や、オープニングパーティ、同時開催されていたアートフェアについてご紹介したいと思います。

                   

                   

                  2020.03.02 Monday

                  【福岡店】 春の名品展を開催しております

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                    JUGEMテーマ:展覧会

                    みなさまいかがお過ごしでしょうか?

                    福岡では春のあたたかさを日を追うごとに感じています。

                    みぞえ画廊 福岡店では3月15日(日)まで「春の名品展」を開催しております。

                     

                     

                    西日本エリアでは初のお披露目になります、印象派の巨匠クロード・モネの油彩画「牧草地、曇り空」を展示しています。

                    モネが移り住んだジヴェルニーの自宅を囲む牧歌的な田園風景を、独特な空気感と光の質感で描いた象徴的な一枚です。

                     

                     

                     

                    クロード・モネ (1840-1926)

                    『 牧草地、曇り空 』

                    油彩 60×100cm 1890年

                     

                    モネが1883年に移り住んだジヴェルニーの自宅近くの風景を描いたこの作品には、画面中央に小さく積みわらが描きこまれている。1890年の作品であるが、これはモネの代表作である積みわらの連作25点の制作時期とぴったりと重なっている。モチーフである積みわらが画面を支配するような近景が特徴的な25点に対し、この作品では広い景色の中の一部として積みわらが描かれており、これらの作品が同時期に制作されていたという事実は非常に興味深い。これはモネが積みわらというモチーフに対して様々な解釈を試みていたことを示唆していると同時に、移ろいゆく景色と光の様相を捉えようとする彼の深い探求心がうかがえる。ぼんやりとしたイメージでしかなかった“連作”というスタイルが、モネの中で意識的な仕事へと変わっていったその過程において、本作品が持つ意味は非常に重要なものであるといえるであろう。

                    モイズ・キスリング
                    『ダリア』
                    油彩 73.2×54.6cm 1948年

                     

                     エコール・ド・パリを代表するキスリングは早くから花卉画を描き始めている。デビューした当時は小品が多かったものの、両大戦を経ていくうちに大きな画面で描かれるようになり、主題としての格も高まっていった。晩年にかけて花、花弁、葉のどの部分をとっても非常に細やかな描きこみが見受けられるようになるが、それは同時期の静物画にみられる超写実主義的な写生に由来するものである。

                     第二次世界大戦時、1941年からアメリカへ亡命していたキスリングは1946年にパリへと帰還する。本作『ダリア』が描かれたのは1948年であり、晩年に差しかかったキスリングの精緻な描写力が全面に表れている。4本のダリアもさることながら、背景に据えられた艶やかなブルーのカーテンは、その布の質感さえも手に取るように伝わってくるようなリアルさを内包している。キスリングの入念な観察眼と、計算された色と構図のバランスが見事に結晶した作品である。

                     

                     

                    他にも、熊谷守一、坂本繁二郎、児島善三郎、牛島憲之、三岸節子、猪熊弦一郎、香月泰男、鴨居玲など日本の近現代美術を代表する作家たちの作品など、30余点を展示中です。

                     

                     

                    香月泰男
                    『土筆』
                    M6号

                     

                     

                    三岸 節子
                    『白い花』
                    油彩 F6号 1963年

                     

                     

                     

                    ウィレム・デ=クーニング
                    『The Man and The Big Blond』
                    リトグラフ 64.5×76.7cm    1982年

                     

                     

                    令和最初の春を皆様と迎えるにふさわしい、選りすぐりの作品を集めました。コロナウィルスの影響等で美術館や博物館が閉館と相次いでいますが、みぞえ画廊は通常通り営業しております。小春日和のお散歩に、ぜひ春の名品展へお越しください。

                     

                    出品作家
                    クロード・モネ、ワシリー・カンディンスキー、パブロ・ピカソ、ウィレム・デ・クーニング、モイズ・キスリング
                    熊谷守一、坂本繁二郎、児島善三郎、中村研一、中村琢二、牛島憲之、三岸節子、猪熊弦一郎、野田英夫、香月泰男、糸園和三郎、坂本善三、宇治山哲平、井上長三郎、鴨居玲、平野遼、松本英一郎、織田廣喜、浜田知明、野見山暁治、豊福知徳、嶋本昭三、堀文子、吉田博、川瀬巴水、他

                     

                    2020.02.07 Friday

                    【東京店】取扱作家から毎週一作家1点ずつご紹介。 第25回は、ベン・シャーン

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                      みぞえ画廊のコンセプト:「流行や時代に左右されない、上質な作品、作家を提供」をもとにセレクトされた取扱作家から毎週一作家、1点ご紹介します。 

                       

                      第25回は、ベン・シャーン(1898年〜1969年)

                         「三輪車」リトグラフ79×53.2cm  版上サイン

                       

                      1898年リトアニア(1990年3月ソビエト連邦より独立)の寒村に生まれる。

                      両親はユダヤ人。8歳でアメリカに移住しブルックリンに住み、幼いころから絵を描き始めます。13歳の頃には石版画工となって夜間学校に通います。24歳でナショナルアカデミー・オブ・デザインに入学、パリのアカデミーでも伝統画法を学びますが、商業石版画の収入で生計を立てていました。

                       

                      1931年・33歳で「サッコとヴァンゼッティ」23点の制作を始め、翌年画廊で発表。

                      これは、1920年に起こった強盗事件で犯人とされるイタリア系移民二人が死刑となった(処刑から50年後、無実が確認された)冤罪事件をベン・シャーンが取り上げたもので、作品は大きな反響を呼びました。普遍的な人間の尊厳、貧富や人種による差別、思想の自由というテーマを取り上げたことで、ベン・シャーンは画家としての地位を得て、アメリカ人画家としても独自の画風を確立することになりました。

                       

                      1954年、ビキニ環礁でアメリカの水爆実験が行われ、焼津港所属の第五福龍丸の船員23人が被爆。3年後、ベン・シャーンは「福竜丸の航海」の記事の為の素描を依頼されます。人間の尊厳を脅かす原水爆の恐怖に衝撃を受け、その恐ろしさを全世界に知らせるために

                      ベン・シャーンは1960年「ラッキードラゴン」シリーズ11点の制作を始め、日本を訪れています。

                      東京・夢の島公園にある都立第五福竜丸展示館で20197月と9月に「ラッキードラゴン」素描13点が展示されました。展示環境から通常は複製画の展示となっています。

                       

                      ベン・シャーンは絵画だけではなく、壁画、写真、ポスター、舞台美術で大きな功績を残しました。様々な社会問題を取りあげ、社会や政治を批判しつづけ、日本では多くの画家、作家、平和運動家がベン・シャーンの影響を受けました。

                       

                      ベン・シャーンは、ひきつり、かすれ、心を震わせるような黒い線、ほかの誰も使わなかったような個性的な線を編み出し、「三輪車」は曲芸のように軽やかに宙に浮いた自転車乗りを描いています。みぞえ画廊にはこのほか「人のいないスタジオ」(1951 紙・ランプブラック)「スーパーマーケット」(シルクスクリーン) がございます。

                      ぜひご覧いただきたくご案内申し上げます。

                       

                       

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